29日の中国主要経済紙は、AI(人工知能)関連投資の拡大や第15次5カ年計画(2026-30年)を見据えたエネルギー転換、金融市場の動向などを幅広く報じた。 AI分野では、AI向け計算インフラの整備が加速していると報じた。高速光通信向けのリン化インジウム(InP)関連企業への投資が活発化しているほか、中小企業がAI向け計算資源を低コストで利用できるサービスの整備も進んでいると伝えた。 AI搭載デバイスでは、AIスマートグラスが注目を集めていると報じた。2026年1-3月のスマートヘッドマウントデバイス市場は前年同期比83%増と大幅に拡大したほか、半導体・電子産業も好調で、1-5月の電子業界の利益は前年同期比18.8%増となり、工業企業全体の利益拡大をけん引したと伝えた。また、銀行系の金融資産投資会社(AIC)が長キン科技(CXMT)や長江存儲(YMTC)などハードテック企業への投資を積極化していると報じた。 エネルギー分野では、第15次5カ年計画(2026-30年)を見据えた新型エネルギー体系の構築に向け、2030年までに累計20兆元超の投資が見込まれていると伝えた。エネルギー貯蔵システム(ESS)市場も急拡大しており、2026年上半期の新規契約規模は約550GWhに達したと報じた。 石炭火力分野では、国家能源集団が次世代石炭火力設備向けサプライチェーン企業リストを公表し、供給体制の強化を進めていると伝えた。また、中復神鷹による国産高性能炭素繊維の量産開始や、電気自動車(EV)向けリチウムイオン電池のリサイクル体制整備が進展していると報じた。 金融市場では、米ドル高を背景に人民元相場が対米ドルで軟調に推移する一方、金価格は年初の高値から下落し、下半期は値動きの大きい局面が続く可能性があると報じた。外資系金融機関は、中国経済の底堅いファンダメンタルズがリスク資産相場を支えるとの見方を示していると伝えた。 企業業績では、A株上場企業による2026年上半期の業績予想の開示が本格化し、複数企業が純利益100%超の増益を見込んでいると報じた。 このほか、国産ADC(抗体薬物複合体)の研究開発や海外展開が進展しているほか、商業宇宙産業への投資拡大や、全国統一市場の整備に向けた投資誘致制度の見直しも主要テーマとして取り上げられた。各紙は、中国経済がAIを活用した産業高度化とエネルギー構造の転換を軸に、新たな成長段階に入りつつあると伝えている。