Akash Sriram

米電気自動車(EV)大手テスラ NASDAQ:TSLAは2日、第2・四半期の世界納車台数が前年同期比約25%増の48万0126台だったと発表した。市場予想を上回り、第2・四半期としての過去最高を記録した。北米で不振が続いているものの、欧州ではこれまでの不買運動の反動や燃料高などから需要が回復した。2026年通年で、2年連続の年間販売減少に歯止めがかかるとの期待も高まっている。

ビジブル・アルファがまとめた第2・四半期世界納車台数のアナリスト予想は40万2776台だった。

第2・四半期の生産台数は45万1758台。納車台数を3万台弱下回ったため、第1・四半期に増加した在庫の取り崩しにつながる見通しだ。

主力の自動車事業が好調を維持していることは、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が自動運転と人工知能(AI)という巨額投資を要する事業に注力する上で重要な支えとなる。

欧州での回復は、燃料価格の上昇、政府によるEV購入奨励策、企業車両の電動化加速、加えて昨年のマスク氏の極右的な政治姿勢に対する消費者の反発が和らいだことなどが背景にある。

モーニングスターのシニア株式アナリスト、セス・ゴールドスタイン氏は「現時点でテスラの主な原動力は、欧州での大幅な成長にあるだろう。米国販売台数は依然として減少傾向にあるようだが、米国のEV市場全体の落ち込みよりは小幅だ。中国では幾分の成長が見られる」と述べた。

テスラは昨年、コンパクトセダン「モデル3」と多目的スポーツ車(SUV)「モデルY」の低価格版を投入し、魅力的な購入奨励策や金融プランも展開した。

調査会社オートフォーキャスト・ソリューションズのサム・フィオラーニ副社長は「テスラの価格設定と製品力が、マスク氏個人に対する消費者の抵抗感を上回っている」と指摘した。

ただ、最大市場である米国での需要は、昨年終盤にEV税額控除が撤廃された影響で低迷が続いている。フィオラーニ氏は「今年の成長については慎重ながらも楽観している」とした。

アナリストによると、米国での新車EV購入奨励策の廃止が引き続き販売の重しとなっている一方、老朽化したモデルラインアップの一部刷新が中国市場での好調につながっている。

中国の比亜迪(BYD) SZSE:002594や国内EVメーカーとの競争も続くが、刷新した「モデルY」の生産開始を受け、中国製EVの販売は今年に入って伸びている。

テスラは第2・四半期決算を7月22日の取引終了後に発表する。

米新興リビアン NASDAQ:RIVNが2日発表した第2・四半期の納車台数は14%超増の1万2194台で、市場予想を上回った。同社は年間納車台数見通しを上方修正した。