Arasu Kannagi Basil Isla Binnie

米資産運用会社ブルー・アウル・キャピタル NYSE:OWLは、傘下の2つのプライベートクレジットファンドについて、四半期ごとの資金引き出しの上限を5%に維持した。第2・四半期の解約請求は前四半期から数%ポイント低下したものの、依然として上限を大幅に上回った。

2日に公表した株主宛て書簡によると、投資家からの解約請求額は第2・四半期に2ファンド合計で47億ドルとなり、前四半期の54億ドルから減少した。

解約圧力が和らいでいることが示され、同社株は4.6%上昇した。

こうした非上場のプライベートクレジット商品を巡っては、融資基準に対する懸念に加え、ダイレクトレンダー(直接融資業者)から資金を借り入れているソフトウエア企業がAI(人工知能)による業界変革にさらされるとの不安を背景に、投資家が過去数カ月間に多額の資金を引き揚げている。

市場関係者は、解約請求が今後数四半期は5%を超える水準で推移すると予想している。一方、一部のアナリストは、基調的な解約傾向から判断すると、第2・四半期がピークとなる可能性を指摘する。

TDコーウェンのアナリスト、ビル・カッツ氏は「まだ完全に危機を脱したとは言えないものの、今回の情報は業界がこの問題のピークを越えたという底流を裏付けるもので、2026年下期に向けて業界の安定化に寄与するはずだ」と述べた。

運用資産規模49億ドルでテクノロジー分野に特化したファンド「ブルー・アウル・テクノロジー・インカム・コープ(OTIC)」の第2・四半期の解約請求率は38.1%で、前期の40.7%から低下した。

同社の旗艦ファンドで338億ドル規模の「ブルー・アウル・クレジット・インカム・コープ(OCIC)」でも21.9%から18.8%に低下した。

非上場の「ビジネスデベロップメントカンパニー(BDC)」として業界2位の規模を持つOCICは、投資家からの解約請求が「小幅に減少」した。関係者によると、OCICへの解約請求の大半は少数の投資家によるものだった。同ファンドによれば、投資家の約9割はOCICへの投資を継続している。

一方、OTICの解約は業界全体の水準を大きく上回る状態が続いている。ブルー・アウルはその要因として同ファンドの投資家層の集中や特化型の運用方針を挙げている。同ファンドのポートフォリオはソフトウエア関連が64%を占めている。

また幹部によると、ブルー・アウルの資産運用商品の大半は米国に焦点を当てているが、OTICはアジアに集中しているという。

関係者によると、OTICへの新規投資も低調だった。OCICは過去3カ月間で6億6000万ドルの純流出、OTICは1億ドルの純流出となったという。

OTICとOCICはいずれも十分な流動性を保有しており、解約請求に応じるためにプライベートローンを売却する必要はないと、株主宛て書簡で説明した。